世界の広さに気づいた日
私の高校は都心部から離れていたため、高校時代の私の世界は地元周辺で完結していました。
新宿や渋谷などは電車で行ける距離にあると言え、どこか別の世界の気がしていました。
スマホも持っていなかったため、SNSを使うこともなく世界が広いことを頭では知っていましたが実感がない。そんな日々を過ごしていました。
しかし、大学進学とともにその感覚は一変します。
都内の大学には全国からあらゆる人種の学生が集まってきています。
学生ながら起業している人・親と絶縁して奨学金をもらいながら自力で学費を払っている人・プロのアーティストとして活躍する人・酒、タバコ、麻雀と遊びにふける人・ひたすら研究に没頭している人…
本当に様々な人が集まっていてなんの特技も趣味も夢も持ち合わせていなかった私はショックを受け、恥ずかしくなりました。
彼ら・彼女らの姿を見て焦りを感じているのは事実です。とても一朝一夕には太刀打ちできない人たちが揃っているのですから。
しかしそうしていろんな人に触れているうちに世界の広さを実感していきます。そして目の前に広がる景色は世界のほんの一部に過ぎないこと、世界にはもっともっといろんな人がいること、それに気が付けました。
それに気づくと肩の荷が降りたような気がしました。自分は無理して目の前の世界に飛び込まなくていいのだと。どこかに必ず自分にも合った世界があり、そこから見る景色が一番美しいのだと思えるようになったからです。
自分には残念ながら今のところ才能はありません。
大学にも努力量のゴリ押しで合格した自信があります。しかし努力すること、これこそが自分の才能なのかもしれません。芽が出なくてもひたすらに自分の世界を探して努力し続ける。そんな人間になりたいと思う今日この頃です。